ルーツから見える地球上でのそれぞれの役割

地球を見た時に、インドネシアのある地域は亜熱帯で、そこでは、ヤシ、ウコン、ショウガ、キャッサバや香辛料の原産地であるように、植物生薬と言われる人類にとって薬となるものが育ちやすい地域です。その他、金や鉱物にも恵まれています。

アジアの重要な貿易路でもあり、そういったことから名前(INDO,NESIA)からも想像できる様に、インドの王族の統治により、多大な文化や影響を長く受けていました。

日本では、漢方は中国が作ったと思っている方も多いのではないでしょうか?

実は、漢方のルーツを辿ると南インドのアーユルヴェーダに繋がります。

アーユルヴェーダよりもさらに古い医学にシッダ医学というものがあります。

その起源は1万2千年前から6千年前まで遡ります。シッダ医学は不老不死を目指した世界で唯一の医学です。

シッダ医学には、18人のシッダーがいました。

彼らはただの人間ではなく「超越した者」と見なされ、長寿を得ました。

そのうちの1人、ボーガナタルという錬金術に長けていた者が中国に渡り、老子となり、道教の創設者となったと言われています。

 

薬用植物の歴史

中東のテグリス・ユーフラテスに囲まれた肥沃な土地を利用して始まった農耕や牧畜を中心とした世界最古のメソポタミア文明では、紀元前3500年前の粘土板に、当時栽培されていた200種類を超える植物生薬が記録されています。

やがてその知識は古代エジプトへと引き継がれ、エジプト医学として体系化されていきます。

当時のエジプト医学では、外科手術や接骨、そして薬局法などがすでに確立していました。さらに紀元前3000年のパピルスに書かれた数百種類の植物生薬の中には、東南アジア(インド・インドネシア)が原産の、桂皮や安息香、香辛料など、多数の植物が記載されています。

これは、インダス川〜ガッガル・ハークラ川の周辺に栄えたインダス文明(紀元前2600〜1800年)とメソポタミアやエジプトの間で活発な交易が行われていたことを裏付けるものです。

この様な交易により、メソポタミアから引き継がれたエジプト医学や植物生薬の知識がインド南部で発展したシッダ医学に取り込まれ、やがてアーユルヴェーダの誕生に繋がり、老子により広まったアーユルヴェーダ中国医学から日本の漢方医学へと、土着の文化を融合しながら伝播してきました。

 

不老不死を追求したシッダ医学

インドのタミール周辺に伝わる伝統医学で、その起源は6000年以上遡ることができ、シッダ医学を発展させた人物の1人が、のちにアーユルヴェーダを創設したといわれています。

その特徴は、魂・環境・心・身体・社会・の調和が完璧な健康を維持する重要な要素である。と説いています。

人間の身体は小宇宙であり、つまりそれは大宇宙を構成する一部である。重要な事は存在する全てのものとの調和にあり、それを忘れなければ健全な人生を送ることができる。と諭してあります。また、存在する全てのものは、一つの普遍的な法則に基づいている。とも説かれています。

つまり、健康的に生きる1番の生き方は自然に沿って生きることであり、環境を守ることである。と解釈できます。